2015 インターナショナルラリー in スウェーデン

2015 International Rally in Sweden

インターナショナルラリー(国際ミーティング)とは

WIMAではインターナショナルラリーと呼ばれる国際ミーティングが基本的に年に1回開催されます。このミーティングは、加盟支部が持ち回りでホスト国となり、約1週間、会場で一緒に滞在しながらツーリング、ゲーム、パーティを企画し、世界中のメンバーが一堂に会して交流を楽しむものです。1週間の宿泊とパーティを含む参加費は各ホスト国の努力で毎年3万円前後に抑えられています。

2010年の春には、日本支部が初めてホストを務めるインターナショナルラリーが開催され、国内外の支部から258名が参加しました。会場は静岡県富士宮市で、美しい富士山を目の前にツーリングができたのはもちろんのこと、日本文化を体験できるイベントが用意されました。イベントは、盆踊り、抹茶の野点、七宝焼き、着物試着、風呂敷教室、やぶさめ祭り、和太鼓や琴の演奏、トライアルやジムカーナのデモ、女性白バイ隊員の先導によるパレードなど、数えきれないほどありました。メンバーからは「日本に来てよかった」「これまでで最高のWIMAラリーだったよ」というねぎらいの言葉をもらうことができました。次回の日本での開催も楽しみにされています。

今回のラリー会場は湖畔のキャンプ場

今年はスウェーデンでの開催

・海外からどうやって参加するの?

今年のホスト国はスウェーデンでした。南部のSundetという町にある湖畔のキャンプ場がラリー会場です。

ヨーロッパのメンバーは、ほとんどが自分のバイクで走ってきますが、アメリカ、オセアニア、そしてアジアのメンバーは、ほとんどが現地でバイクをレンタルします。現在ではインターネットのお蔭でレンタル店との連絡もそれほど難しくありません。ラリーから半年くらい前には、ホスト国から各国の支部に参加案内が届くので、それをもとに、航空券の手配やレンタルバイクの確保などを各自で行ないますが、初参加のメンバーも経験のあるメンバーに相談しながらできるので安心です。

レンタルバイクが確保できたら、バイクを借りるまでの交通手段や会場までのルートを確認します。今は、レンタルバイクと一緒にナビをレンタルできることもありますが、ナビだけに頼っていくのは不安なこともあります。確かに便利なのですが、ナビ本体の故障や充電トラブルなどの可能性があるので、ナビを使う予定の場合でも、必ず紙の地図を入手したり、オンラインマップをプリントアウトしたりして、万一に備えます。

パスポート、日本の免許と国際免許、クレジットカード、そしてライディングギアが必需品。飛行機の荷物の重量制限などもあるので、着替えなどは洗濯を覚悟して、極力コンパクトにまとめます。荷物はだいたいスーツケース1個分プラス手荷物のヘルメットという感じです。

いざ、スウェーデンへ

スウェーデンに到着後、いよいよレンタルバイク店でバイクのピックアップです。バイクに荷物を積み込んだ後、空になったスーツケースをあずかってくれるレンタル店が多いので、これは助かります。もしくは、コンパクトなキャリー(コロコロ)にバイク用の大型積載バッグを積んでスーツケース代わりに持っていくと、そのままバイクに積載できるのでこれも便利です。ラリー会場まで直行するメンバーもいれば、数日ツーリングを楽しみながら会場を目指すメンバーもおり、楽しみ方はさまざまです。

今回は、日本人メンバーの1人が、ドイツでバイクを借りて、約1,000kmの距離をアウトバーン、下道、フェリーを使って3日間かけて会場に向かいました。アウトバーンはご存知の通り速度制限がない(制限区域はある)高速道路ですが、ドライバーは非常にマナーよく走っています。3車線あれば、当然ながら遅い車から順に右(約120 km/h)、中央(約140 km/h)、左レーン(140 km以上または追い越し)と自分の速度を見極めて綺麗に分かれており、追い越す際には左レーンに出ますが、すぐに自分の速度レーンに戻ります。遅い車が追い越し車線をずっと走行しているというようなことはありません。また、カーブも緩やかで路面もきれいなので、高速でもとても走りやすく作られています。一番左の最速レーンをたまにビューンと走り去っていくのは、フェラーリやポルシェなどのスーパーカーで、ほとんどの車が各自の安全速度で安定して走っていて、燃費のいい走行を意識してのことかも知れませんが、速度制限がないからといって全車が“ビューン”ではないのですね。

ラリー会場到着

さて、ラリーに話を戻しましょう。会場が近付くと、“WIMA”と書かれた道案内の立札などが見付かります。これが何ともいえない安心感に包まれる瞬間なのです。会場に入って行くと、懐かしい顔も初めての顔も、みんなが笑顔で迎えてくれます。キャンプ用品を持参すると荷物が大きくなるため、会場に宿泊施設が併設されている場合には、ほとんどの日本人は宿泊施設を利用します。しかし、今回のキャンプ場には宿泊手段がテント以外にありません。そこで、ホスト国の計らいでテント・シュラフ・マットのセットが格安で手配され、一部の日本人メンバーはこれを利用しました。使用後のグッズは持ち帰ってもOKですが、スウェーデンのメンバーの1人が学校の先生なので、そこで活用してもらえることになり、寄付をするという選択肢もありました。テントを設営したら受け付けをすませ、1週間のプログラムを入手して、それぞれに予定を考えます。大まかなスケジュールは組まれていますが、どのように楽しむかは、まったく自由なのです。

笑いの絶えない1週間

初日のプログラムの目玉は、ウェルカムパーティです。ホスト国のスタッフや参加各国が紹介され、参加者230名がそろってディナーを楽しんだ後は、ライブバンドとともに夜遅くまで踊ったりしゃべったり、すでに楽しさがマックスです。

ホスト国のメンバーが用意してくれるバーは毎日オープンしていて、バイクに乗らない日も退屈することはありません。ヨーロッパを横断して会場に到着するメンバーもいるので、バイクに乗らずに芝生の上でのんびりすごすということもあるのです。ほかには、4名1組でチームを作って競い合う、見てる人の笑いを誘うようなゲーム大会や、全員でのパレードがありました。誘い合ってツーリングに出かけることもあります。

ラリーのメインイベントでもあるパレードは、目の前にもミラーにも映る延々と続く女性ライダーの長い隊列が本当に壮観で感激します。このパレードの最終地点は、大きなカフェのあるキャンプ場でしたが、到着すると沢山のライダーがカメラを構えて私たちの隊列を迎えてくれました。この場所は、毎週木曜日にライダーが集まる場所になっており、毎週数百台のバイクが立ち寄るらしいのです。今回は、事前にWIMAが来るというアナウンスを行なうことで、これまでの最高記録890台を超える記録に挑戦していたのですが、1,122台の新記録を達成し、実際にはそれ以上の台数がいたけれども、数え切れなかったとのことでした。バイクの種類も多種多様でクラッシックバイクも多く見られました。

会場近辺のツーリングでは、スウェーデンの美しい自然が満喫できました。スウェーデンの面積は日本より広いのですが人口は日本の約12分の1で、人口密度は約19分の1程度なのです。そのため、都市部は別として、郊外では小さな町をすぎて草原や湖畔を走り抜けて、また小さな町をすぎ、その間に信号なしという、気持ちのいいツーリングができます。

予定されていたプログラム以外にも、世界を旅するメンバーが、インドのツーリングレポートのプレゼンテーションを用意して、経験談をおもしろおかしく話してくれました。これもWIMAならではです。

ラリーの1週間は瞬く間にすぎていきます。フェアウェルパーティでは来年開催されるハンガリーラリーの紹介があり、そこでの再会を願って、それぞれの帰路につきます。長い夏季休暇を取ることができる海外メンバーのなかには、ラリー前後合わせて1ヶ月もバイクで旅を続ける人もいます。今回のラリーの参加者は年齢20代から70代と幅広く、母娘でWIMAメンバーとして参加している人もいます。「もういい歳だから…」なんていう言葉はまったく聞かれません。多くのタフな女性に出会えるWIMAですが、もちろん、日本支部の会員のなかにも負けないくらいタフな女性が沢山いますよ。

チャリティ活動

WIMAではつねにチャリティー活動を行なっています。現在は、Motorcycle Outreach(MoR)と呼ばれる運動に協力しています。MoRは、発展途上国の十分な医療が受けられない地域の人々に“バイクで医療を届ける”ことを目的とした運動です。とくに郊外において、ワクチン接種、乳幼児の栄養、マラリアやデング熱の治療、母親の健康に関する知識不足は深刻な問題であるにもかかわらず、これらを届けるために必要なトレーニングやバイク自体が不十分で、それに対する十分な財政予算が割り当てられていないのです。メンテナンス不足で故障したバイクがあっても、修理費用が高額でバイクは放置されたままになります。2014年のWIMAの各支部代表者会議でMoRへの協力が決定し、”Build A Bike(バイクを贈ろう)”というスローガンのもとにイギリス支部が先頭に立って活動を進めてきました。MoRによると6,000ポンド(約117万円)で、1台のバイク購入、ライダー(医療従事者や助産婦)が悪路を安全に走行するためのトレーニング、3年間のメンテナンス費用が賄えるということなので、まずは6,000ポンドを募金活動によってを集めることを目標にしてきました。今回のラリー期間中にも、チャリティーオークションや募金が行なわれ、これまでの募金と合わせて6,000ポンドを達成したのです。今後も次の”Build A Bike”に向けて協力していく予定です。なお、この活動は個人で支援することも可能です。

http://www.motorcycleoutreach.org/

また、ホスト国のスウェーデン支部は、抽選で賞品が当たる番号くじ等の販売による収益のすべて1万スウェーデンクローナ(約15万円)をがん基金に寄付しました。

バイクと笑顔が共通語

日本支部のメンバーが全員外国語を話せるわけではありません。また、海外のメンバーも全員英語や日本語を話せるわけでもありません。バイクと笑顔が共通語なのです。今回参加した日本人メンバーの1人は、それに加えて得意なマッサージでコミュニケーションをとっていました。興味はあるけど、自信がないと感じられている方、一歩踏み出す勇気とちょっとした努力で、さらにバイクでの楽しみが広がるのでは?!